ChatGPTに代表されるテキスト系AIにまた新たな革新がもたらされました。
ChatGPTを開発した、OpenAI社に所属していた人物たちが、立ち上げた生成AIサービスを手がけるスタートアップ企業Anthropic社が開発したClaudeの最新モデルである、Claude 3.5 Sonnetです。
優れた日本語対応や多彩な機能、特に「Artifacts(アーティファクト)」という独自の機能により、ビジネスや個人の生産性を大きく向上させる可能性を秘めています。
この記事では、初心者でも使用すべきと評判Claude 3.5 Sonnetについて、特徴や導入方法、また活用事例を徹底的に紹介します。
- Claude3を前から使っていて違いが知りたい方
- ChatGPTを超えたという評判を聞いた方
- Artifacts(アーティファクト)が気になる方
- Claude 3.5 Sonnetの最新情報を全て知りたい方
Claude 3.5 Sonnet(クロード 3.5 ソネット)の特徴と能力
Claude 3.5 Sonnetは、ChatGPT同様、高度な言語処理能力を持つAIモデルです。主な特徴は以下の通りです。
Claude 3.5 Sonnetの主な特徴
1. 優れた言語理解力:複雑な内容や抽象的な概念を正確に把握し、適切な返答を生み出します。
2. 多様なデータ処理:文字情報だけでなく、画像やグラフなどの視覚的な情報も解析できます。
3. 倫理的な配慮:AIの適切な使用を重視し、有害な内容の作成を避けるよう設計されています。
4. 多言語対応:日本語を含む多くの言語を扱え、世界中で利用可能です。
5. 柔軟なカスタマイズ:APIを通じて、様々なサービスに組み込むことができます。
これらの特徴により、Claude 3.5 Sonnetはビジネス分析や創作活動など、幅広い分野で活躍が期待できます。
他のAIモデルとの比較
Claude 3.5 Sonnetは、OpenAIのGPT-4oやGoogleのGemini 1.5 Proと比べて、2024年7月時点では、多くの評価指標で優れた結果を示しています。
具体的には以下の点で高い評価を得ています:
評価項目 | Claude 3.5 Sonnetの特徴 |
---|---|
推論力 | 大学院レベル |
知識量 | 学部レベル |
コーディング能力 | 高水準 |
以前のバージョンと比較すると、処理速度が2倍に向上し、より深い理解と柔軟な対応が可能になりました。
また、データ入力量も以前より大幅に増強されて、500ページほどの本一冊分が入力できるとも言われています。
Claude 3.5 Sonnetは、ユーザーのニーズに合わせて進化し続ける高性能AIモデルです。様々な場面で活用できる可能性を秘めています。
Claude 3.5 SonnetとGPT-4o・Geminiの能力比較
Claudeが提供している、各モデルの詳細な比較は以下の通り。ほぼ全ての指標で他を上回っています。
引用:Introducing Claude 3.5 Sonnet
1. 視覚情報処理の向上: Claudeシリーズの中で最も視覚機能が優れています。
2. グラフ解析力: グラフの解釈能力が大幅に向上しました。
3. 図表分析: 複雑な図表の理解と説明が可能になりました。
4. テキスト認識: 不完全な画像からのテキスト抽出能力が向上しています。
5. 総合的な性能: 視覚質問応答以外の項目で最高値を記録しています。
Claude 3.5 Sonnetの革新的機能「Artifacts」
他の生成AIを凌駕したと言われているClaude 3.5 Sonnetの中でも、一番の注目ポイントは新機能「Artifacts」(アーティファクト)の追加。この機能について詳しくみていきます。
Artifacts(アーティファクト)の主な特徴
Artifacts機能とは、AIとの会話をより豊かで実用的にする新しい機能です。簡単に言えば、AIが会話の中で様々な種類の「作品」を作り出し、それをすぐに見たり編集したりできるようにするものです。
例えば、以下のようなことができます。
コードの作成
プログラミングの質問をすると、AIがコードを書いて、すぐに見られる形で表示します。
例えば、ユーザーが次のような質問をしたとします:
「Pythonで、1から10までの数字の中から偶数だけを取り出してリストにする簡単なプログラムを書いてください。」
この質問に対して、AIは次のようにコードを作成し、Artifacts機能を使って表示します
図や図表の作成
ビジネスプロセスの説明を求めると、AIが流れ図を作成して視覚的に示します。
文書の作成
レポートの作成を依頼すると、AIが文書を作成し、すぐに編集可能な形で提供します。
簡単なゲームの作成
Artifacts機能を使って簡単なゲームを作成することもできます。
Artifactsの利点
Artifactsの機能により、Claude 3.5 Sonnetは単なる質問応答ツールから、私たちの頭の中にある漠然としたアイデアや複雑な情報を、見て分かる形に素早く変換してくれる「アイデアの見える化ツール」に変化しました。
分野 | メリット |
プロジェクト管理 | 複雑な情報を整理し、進捗を可視化 |
---|---|
クリエイティブ作業 | アイデアの発展と記録が容易に |
学習・教育 | 概念の理解と知識の構造化をサポート |
ビジネス分析 | データの整理と洞察の導出をアシスト |
2024年7月 最新機能追加:Artifactsの機能を他の方と共有できる「Publish機能」が追加されました。
ChatGPTの「GPTs」と同様の「Projects」機能
次に、もう一つの追加機能である、Projectsについて紹介します。
自分好みのチャットボットを作れるChatGPTの「GPTs(ジーピーティーズ)」と同じように、カスタマイズされたチャットボットを作る機能である「Projects(プロジェクト)」が追加されました。
こちらは、有料会員のみが作成可能ですが、あらかじめ固定のプロンプト(指示文)を登録しておいたり、テキストファイルを事前に読み込ませて学習させることができるなど便利な機能です。
ただし、現時点ではGPTsのように一般公開はできないので、あくまで個人で便利に使うだけになります。(近いうちに公開機能が追加される気がします。)
GPTsとProjectsの違い
MY GPTs | Projects |
ユーザーとの対話で作成可能 | ユーザーとの対話で作成可能 |
知識ファイルをアップロードできる | 知識ファイルをアップロードできる |
GPTストアで公開できる | 公開機能はない(チームプランは可能) |
有料プランのみ作成・無料プランで利用可能 | 有料プランのみ作成・利用 |
次の項目では、ChatGPTを超える機能である、「Artifacts機能が追加された」Claude 3.5 Sonnetを実際に使用を開始する方法を説明します。
Claude 3.5 Sonnetの料金プランと利用開始方法
Claude 3.5 Sonnetは、ユーザーのニーズに合わせて選べる2つの料金プランを提供しています。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
料金プラン比較表
プラン | 料金 | 特徴 |
無料プラン | 0円 | 利用回数に制限あり |
---|---|---|
個人向け有料プラン | 月額20ドル | 利用回数大幅増加、優先アクセスなど |
チーム向け有料プラン | 月額30ドル | 個人向けの特典に加え、チーム機能あり |
有料プランの主な特典
1. 利用回数の大幅増加:より頻繁な使用が可能
2. 混雑時の優先アクセス:スムーズな利用をサポート
3. 新機能への優先アクセス:最新技術をいち早く体験
有料プランのおすすめユーザー
無料でも使えるClaude 3.5 Sonnetですが、以下のような方は有料プランがおすすめです。
- Claude 3.5 Sonnetを頻繁に利用したい方
- Artifactsの機能を頻繁に利用したい方
- Claude 3.5 Sonnetの最新機能が使いたい方
無料会員の制限は以下の通り
制限項目 | 内容 |
---|---|
利用回数 | 4〜5時間で約6回のチャット |
画像添付 | 最大5枚まで |
時間制限 | 4〜5時間 |
Claude 3.5 Sonnetの登録方法
Claudeの画面は英語対応のみです。
1. アカウント作成
- Claudeのトップページにアクセス
- Googleアカウントまたはメールアドレスで登録※電話認証のため、番号を聞かれます。
そのままOKで進んでいくと、チャットのスタート画面になります。
無料プランで使用する場合はここまでになります。
2. 有料プランへの変更
- Upgradeを選択
- 必要に応じて支払い情報を入力
Claude 3.5 Sonnetは、個人からチームまで幅広いニーズに対応できる柔軟な料金体系を採用しています。まずは無料プランで機能を試し、必要に応じて有料プランへのアップグレードを検討するのがおすすめです。
3.5 Sonnetの画面の見方
Claudeno画面は全て英語ですが、入力部分は日本語で書くことができます。日本語で質問すると流暢な日本語で返信が返ってきます。
頻繁に使うトークは☆マークをつけておくことで、左側の履歴にピン留めすることができます。
設定画面を開くと以下の設定が変更できます。
- 有料プランへの切り替え
- Setting:名前の変更、支払い方法の変更、アカウントの削除
- 画面の色味の変更。(基本のベージュ系の他、darkモードもあります
- Feature Preview:Artifactsの有効化ができます
- その他、Help&supportページへのリンクなどもあります
Claude 3.5 Sonnetの多彩な活用事例
Claude 3.5 Sonnetは、幅広い分野で革新的な活用が可能です。
以下に、具体的な事例をまとめました。
1. 図解作成
- 複雑な情報を視覚的に表現
2. ECサイト制作
- 基本的なサイト構造の設計が可能
3. スライド制作
- 効率的なスライド作成
4. 簡易ゲーム開発
- 基本的なゲームロジックの構築
5. アニメーション制作
- 基本的なアニメーション作成が可能
- 簡単なSVG画像を作成可能
6. 手順書の作成
- 手順書の作成プロセスを説明書形式で記述
7. 数学の問題解決や、複雑な概念の説明の例
Claude 3.5 Sonnetは、創造的な作業から実務的なタスクまで、幅広い分野で活用できる可能性があります。
特に、情報の視覚化や効率的なコンテンツ作成において、発展途上ではあるものの、その力を発揮しています。
まとめ
Claude 3.5 Sonnetは、高度な言語処理能力と多彩な機能を備えたAIモデルです。GPT-4oやGemini 1.5 Proと比較しても優れた性能を示し、特に「Artifacts」機能により構造化されたコンテンツ生成が可能になりました。
日本語対応や柔軟な料金プラン、そして図解作成からECサイト制作まで幅広い活用事例が示すように、Claude 3.5 Sonnetは個人からビジネスまで様々なニーズに応えられる潜在力を秘めています。
現時点で数値的や機能的にはChatGPTを上回っている部分が多いものの、画像生成ができないという弱点もあります。
どちらが優れている(Google Geminiもまた比較対象でもありますが)ということもないため、ブログなどの文章生成に特化した使い方をしている場合はClaude 3.5 Sonnet、GPTsを作って公開販売したい、画像を生成したい場合はChatGPTなど、ご自身の状況により選択してください。